ブルーレイドライブ

「電子帳簿保存法の改正」に対する企業の対応状況、データ保存のリスクとは?
~法改正に関するアンケート調査を実施~

電帳法

昨今、行政や企業においてデジタル化が進み、経理業務の電子化による生産性向上や業務効率化が推進されています。このような状況下、2022年1月に「電子帳簿保存法」が改正されました。2年間の猶予期間を経て、電子取引における電子保存が完全に義務化される2024年までに、すべての企業はその仕組みを整備する必要があります。

パイオニアは、現在実務対応を行っている税理士の方々に、電子帳簿保存法の改正に対する企業の対応状況についてアンケート調査を実施しました。

アンケート実施期間:2022年10月15日~2022年10月18日
アンケート回答者:実務を行っている税理士111人(全国)

※アンケート結果は、すべての回答の平均ではなく回答が有効なものの平均値です。

1.担当しているクライアントの規模

設問1 :あなたの担当しているクライアントはどのようなクライアントが最も多いですか?

担当しているクライアントの規模

今回アンケート調査を行った税理士の方々は、個人事業主や小規模事業者など従業員数100名以下の企業をクライアントとしている方が最も多く、全体の半数以上の67%という結果となりました。

それではアンケート結果を見ていきましょう。
「電子帳簿保存法」が改正されてから10ヶ月程たちますが、電子帳簿保存法に対応できている企業はどれくらいなのでしょうか。

2.「電子帳簿保存法の改正」に対応できている企業の割合

設問2 :あなたの担当しているクライアントで、現時点で「電子帳簿保存法の改正」に対応できている企業の割合はどれくらいですか?

「電子帳簿保存法の改正」に対応できている企業の割合

回答者の担当しているクライアントのうち、「電子帳簿保存法の改正にほぼ完全に対応できている」と認識されている企業は、わずか2.7%という結果になりました。70%以上の企業が5割以下の対応に留まっており、ほとんどの企業がまだ準備段階であることがわかります。

次は、「電子帳簿保存法の改正」に関する問い合わせ内容について聞いてみました。

3.「電子帳簿保存法の改正」に関する問い合わせ内容

設問3 :あなたの担当しているクライアントからの「電子帳簿保存法の改正」に関する問い合わせで多いものは何ですか?

「電子帳簿保存法の改正」に関する問い合わせ内容

「対応した会計・精算システムについて」が59.1%と最も多く、次いで「各制度に応じた具体的な対応方法」が50.9%、「電子取引の電子データの保存方法について」が42.7%という結果になりました。残り1年余りで完全義務化となるため、システムや対応方法など、より具体的な内容に関する問い合わせが多いようです。また、保存の手段が書類から電子データに変わることから、保存方法に関する問い合わせも多いことがわかりました。

次は、電子データの保存先について聞いてみました。

4.電子データの保存先

設問4 :あなたの担当しているクライアントでは、電子帳簿のデータの保存先としてどのようなものを採用していますか?一番多いものを教えてください。

電子データの保存先

「USBメモリー」と回答した割合が26.9%と最も多く、次いで「SSD」18.3%、「HDD」17.3%となりました。 USBメモリーは、PCに挿入するだけで手軽に使用できるほか小型で保管や持ち運びしやすいため、使用している人が圧倒的に多い結果となりました。SSDやHDDについては、取り扱いが容易なことや、普段利用している機器のデータ保存先として使っている方が多いようです。

保存先の実態は上記の結果となりましたが、税理士の方々が考えるデータ保存における課題やリスクを見ていきましょう。

5.データ保存の課題やリスク

設問5 :前問でお答えになった保存先メディアで、あなたが課題やリスクだと考えている点を3つまで教えてください。

データ保存の課題やリスク

最も多かった回答が「データを誤って削除・上書きするなどのリスク」の51.0%、次いで「機器の故障などによるデータ消失」が48.1%、「長期保存性(経年劣化、買い替え、データ移行が必要など)」が39.4%という結果になりました。 操作や機器の故障を問わず、データを失ってしまうリスクは極力避けたいものです。また、法律上7年間のデータ保管が義務付けられているため、長期保存ができることを重要視している方も多いようです。

次は、データ保存で重要だと思うことを聞いてみました。

6.データ保存で重要なこと

設問6 :あなたが電子帳簿のデータ保存で重要だと思うことを3つまでお答えください。

データ保存で重要なこと

「セキュリティ(パスワードの設定など)」が50.0%で一番多く、次いで「データ消失リスクが少ないこと」が45.5%、「長期保存できる耐久性」が32.7%という結果になりました。 企業の重要データを取り扱うことから、前述の調査で上位に入っていなかったセキュリティについて最重要視されていることが明らかになっています。データ消失のリスク回避や、長期保存を見据えた保存先を選定することも重要だと考えられます。

最後に、データ保存の際に困っていることや不便だと思うことについて自由記入で聞いてみました。

7.データ保存の際の悩み

設問7 :あなたが電子帳簿のデータ保存で困っていることや不便だと感じることは何ですか?

【主な回答】
● 経理用の保存先を準備するためのコストがかかること
● すぐに容量が溜まりそう
● セキュリティ面が不安
● データを移行する手間がかかる
● 最適な保存方法がわからない
● 保存したデータから必要なデータをすぐに探せるか不安う
● データを保存した媒体の紛失が不安

データ保存に関して困っていることや不便だと感じることについては、「セキュリティ」「コスト」「保存容量」「保存方法」「データの取り出し」などが挙がりました。
特に多かったのが「セキュリティ」「コスト」「保存方法」に関する悩みでした。

8.それぞれのデータ保存方法リスク比較

今回は、多くのクライアントに携わる税理士の方々に、主に「電子帳簿保存法の改正」のデータ保存についてのアンケート調査を行いました。その結果、課題やリスクとして、データの上書きや削除、保存機器の故障、経年劣化などが挙がりましたが、一方で、企業の重要な経理情報を扱う上で、セキュリティに関しても注意が必要なことが明らかになりました。
ここで、それぞれのデータ保存方法のリスク度合いを比較してみましょう。

それぞれのデータ保存方法リスク比較

※パイオニア調べ


取り扱いに慣れているHDDやSSDは、使用時に電源を必要とするため比較的故障のリスクが高く、USBメモリーやSDカードは携帯性が高い一方で紛失のリスクが伴い、クラウドストレージはサービス終了のリスクなどがあることが分かります。
その反面、光ディスク(CD/DVD/ブルーレイディスク)は、媒体の紛失リスクを伴うものの、故障やデータの上書き・消失などの面においてはリスクが低く、特に、ブルーレイディスクは、保存寿命において優れています。また、物理的にネットワークから切り離されているため、セキュリティ面の高さでも注目されています。



+++ 番外編 +++

以下は、ニュースリリース(報道資料)では紹介していなかったアンケート結果です。

DX(デジタルトランスフォーメーション)などの急速なデジタル化が進むなか、企業で使用するデジタルデータ容量は年々増加しています。そうしたなかでオンラインストレージ、クラウドストレージと呼ばれるクラウド上のスペースにデータを保存するケースも多くなってきています。
総務省「令和2年 情報通信白書」
(https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r02/html/nd252140.html)では、企業が最も利用しているクラウドサービスは「ファイル保管・データ共有」という結果も出ています。
以下、データ保存におけるクラウドサービスの課題を聞いてみました。

9.データ保存におけるクラウドサービスの課題

設問8 :データ保存にクラウドサービスを利用していて困ったことや課題などを感じている企業の話を聞いたことがあれば、3つまで教えてください。

データ保存におけるクラウドサービスの課題

考えられる課題としては、「サービス契約解除時のデータ移行が困難」が最も多く50.5%、次いで「サービスの終了リスク」が47.6%、「サービス内容の変更リスク(容量や料金など)」が30.5%という結果になりました。

物品購入の手間がなく、必要な時にすぐに利用できること、容量を意識せずに利用できることなどのメリットがあるクラウドストレージですが、特定の企業が運営し、オンライン上で常に稼働しているサービスを利用するため、サービス終了のリスク、サービス内容の変更リスク、ネットワーク障害リスクなど、利用者側では回避することができないリスクを課題と考える方が多いことがわかりました。

10.まとめ

税理士の方々111人にアンケート調査したところ、ほとんどの企業が「電子帳簿保存法の改正」に対して準備段階であることがわかりました。そのような企業からの問い合わせも多い電子取引の電子データの保存方法については、USBメモリーを使用することが多い一方、税理士の方々はデータの上書きや削除、保存機器の故障、経年劣化、セキュリティなどにリスクがあると考えているようです。

様々な保存先の中で光ディスクは、故障やデータの上書き・消失などの面においてはリスクが低く、保存寿命やセキュリティ面においても優れています。 2024年の「電子帳簿保存法の改正」義務化までに、データ保存方法を十分に検討してみてはいかがでしょうか。

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